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Microsoft Intuneなどのモバイルデバイス管理ツールは、エンタープライズ環境を配備したりでモバイル端末のアプリケーションを設定するのに役立つ優れた方法です。 この記事では、MDMツールを使用してAnyDeskを設定する方法について説明します。
デプロイメント
注意:
AnyDeskは、サードパーティのデプロイメントツールを使用して展開できるパッケージを提供しておりますが、サードパーティのツールは多種多様であるため、弊社サポートチームではこれらのツールのサポートは致しかねます。
デプロイメントツールにサードパーティのインストーラーパッケージを展開する方法に関する質問については、以下のインストールスクリプトの例をご参照するか、またはツールのベンダーに直接お問い合わせ下さい。
AnyDeskは、サードパーティのデプロイメントツールを使用して展開するのに役立つさまざまなパッケージを提供しております。
Windows用にはMSIパッケージ(カスタムクライアントのみ)、macOS用にはPKG(カスタムクライアントのみ)、Android用はGoogle Playストアリンク、iOS用はAppStoreリンクからも提供しています。
インストールスクリプトの例は、WindowsおよびmacOSのヘルプセンターにあります。
MDMを使ったmacOS設定
モバイルデバイス管理ツールを使用してmacOS(バージョン6.4.0以降)用にAnyDeskクライアントを設定するには、XMLファイルを変更してアップロードする必要があります。
XMLは.MOBILECONFIG形式であり、いくつかのXMLグループで構成されています。:
- PayloadContent
- PayloadScope
- PayloadUUID
- PayloadDisplayName
- PayloadIdentifier
- PayloadType
- PayloadVersion
PayloadContent
XML Tag | 内容 | Value Type | Valueの例 |
PayloadContent | このXMLグループは、アクションMDM構成を収容します。 このグループには以下のTagが含まれます。 |
<dict>...</dict> |
|
PayloadDisplayName | 構成プロファイルの名前。 これは、デプロイされたmacOSデバイスの[システム環境設定]> [プロファイル]に表示されます。 | string |
e.g. Company A's AnyDesk Configuration |
PayloadIdentifier | リバースドメイン表記のAnyDesk設定のペイロード識別子。 | string |
e.g. com.companya.config.anydesk |
PayloadUUID |
社内で一意のAnyDesk構成のランダムUUID。 <8 characters>-<4 characters>-<4 characters>-<4 characters>-<12 characters> 文字は以下のいずれか:
|
string |
e.g. 5D2F7682-3B17-43EC-B6F6-CB20696ED631 |
PayloadType |
アカウントプレフィックスに対応するカスタムアプリケーションID。 このプレフィックスは、カスタムクライアントの[カスタムクライアントの詳細]ページにあります。 この場合、"PayloadIdentifier"で作成された逆ドメイン表記は使用しないでください。 "com.philandro.anydesk- <prefix>"の形式に従う必要があります。 |
string |
e.g. com.philandro.anydesk-ad-12345678 |
PayloadVersion |
AnyDeskの構成を整数で表記する内部用のバージョン番号。 |
integer |
e.g. 1 |
ad.* |
アドバンストオプションのキーと値のペア。 |
string |
アドバンストオプションの"Value Possibilities"を参照して下さい。 |
ad.features.connect |
このAnyDeskクライアントが他のAnyDeskクライアントに接続要求を送信できるかどうかを決定します。 |
string |
0: Disable, 1: Enable |
ad.features.accept
|
このAnyDeskクライアントが他のAnyDeskクライアントからの接続要求を受信できるかどうかを決定します。 |
string |
0: Disable, 1: Enable |
Other
XML Tag | 内容 | Value Type | Value Possibilities |
PayloadScope | .MDMプロファイルのスコープを決定します。 AnyDesk構成をすべてのローカルユーザーアカウントとグローバルAnyDeskサービスに適用するには、"System"を使用する必要があります。 | string |
System |
PayloadUUID |
社内で一意のAnyDesk構成のランダムUUID。 <8 characters>-<4 characters>-<4 characters>-<4 characters>-<12 characters> 文字は以下のいずれか:
このUUIDは、AnyDesk構成に割り当てられているPayloadContent :: PayloadUUIDとは異なる必要があることに注意してください。 |
string |
e.g. A2A5828E-F98C-45BB-9BFE-E4E854B3AC45 |
PayloadDisplayName | MDMプロファイルの名前。 MDMプロファイルには、複数のアプリケーションのエンタープライズ構成が含まれることがあります。 | string |
e.g. Company A's MDM Profile |
PayloadIdentifier | リバースドメイン表記のMDMプロファイル識別子。 | string |
e.g. com.companya.config |
PayloadType | MDMプロファイルのタイプ。 AnyDesk構成では、PayloadType "Configuration"を使用する必要があります。 | string |
Configuration |
PayloadVersion |
MDMプロファイルを整数で表記する内部用のバージョン番号。 これは、macOSが同じプロファイルの異なるバージョンを区別するのに役立ちます。 |
integer |
e.g. 1 |
設定プロファイルのインストール
設定したプロファイルをモバイルデバイスに展開するには、個々のデバイスに手動でインストールすることも、モバイルデバイス管理ツールを介して自動的にインストールすることもできます。
手動インストール
プロファイルをmacOSデバイスに手動でインストールするには、作成した.MOBILECONFIGファイルをデバイスに転送します。 [システム環境設定]> [プロファイル]で、未署名/未確認の構成を確認する必要がある場合があります。 設定は、次にそのデバイスでカスタムAnyDesk formacOSクライアントを起動したときに適用されます。
MDMを使ったインストール
MDMツールを使用して登録済みのmacOSデバイスにプロファイルを展開するには:
- macOSデバイスの構成プロファイルを作成
- プロファイルの名前と説明(必要であれば)を入力
- AnyDesk設定とともに .MOBILECONFIGファイルをアップロード
(MDMツールによっては、この作業段階で管理者にXMLを作成させるものもあります。) - プロファイルを展開するグループ/ユーザー/デバイスを選択
- 保存
MDMの展開する設定に応じて、接続されているすべてのターゲットデバイスにMDMプロファイルが展開されるまで数分かかる場合もあります。展開の結果は、[システム環境設定]> [プロファイル]で確認できます。
デバイス上で次回カスタムmacOSクライアントが起動されると、変更された構成が適用されます。
MDMを使ったAndroidの設定
アプリ制限機能に対応したモバイルデバイス管理ツールは、GooglePlayストアにあるAnyDeskアプリケーションの修正バージョンを展開できます。現時点では、MDMを使ってカスタムAnyDeskクライアント(APK)をコンフィグすることはできませんので注意してください。Mobile device management tools with app restriction features can deploy a modified version of the standard AnyDesk application found in the Google Play Store. Please note that configuring a custom AnyDesk Client (APK) through an MDM is not possible at this time.
標準版のAnyDeskクライアントは、多くのMDMツールに組み込まれている構成エディターを使って簡単にコンフィグレーションができます。方法は:
- AnyDesk forAndroidアプリケーションをMDMソリューションに追加
- Appstore URLは、AndroidストアアプリケーションのGooglePlayストアリンク
- 管理対象デバイスのアプリケーション構成ポリシーを作成
- 対象となるアプリケーションは、手順1で追加したAnyDesk forAndroidアプリケーションです。
- AnyDeskクライアントの設定をカスタマイズするには、組み込みの構成エディター/デザイナーを使用できます。クライアント設定には、初期設定された使用可能なキーのリストと各値の説明が記述されています。
defaultsから始まるキーは、管理者の仕様に従ってオプション設定できますが、AnyDeskクライアントユーザーも自身で必要に応じて設定を変更できます。
一方、overridesから始まるキーは、AnyDeskクライアントユーザーは設定を変更できません。
- 保存
macOSと同様に、保存された設定はMDMソリューションが自動的にデバイスに送信し、AnyDesk設定は変更されます。
MDMを使ったiOSの設定
iOS用のAnyDesk5.5.0以降、管理者はモバイルデバイス管理ソリューションを使用してAppStoreにあるAnyDeskの標準バージョンを設定できるようになりました。
Androidと同様に、標準版のAnyDeskクライアントは、多くのMDMツールに組み込まれている構成エディターを使用して簡単に設定変更できます。方法は:
- AnyDesk foriOSアプリケーションをMDMソリューションに追加
- Appstore URLは、App StoreアプリケーションのApp Store リンク
- 管理対象デバイスのアプリケーション構成ポリシーを作成
- 対象となるアプリケーションは、手順1で追加したAnyDesk foriOSアプリケーションです。
- AnyDeskクライアントの設定をカスタマイズするには、組み込みの構成エディター/デザイナーを使用できます。 使用可能なキーとその説明の完全なリストは、以下にあります。
- 保存
AnyDesk構成またはApple Configurator 2にリンクされているプロファイルに従って設定はiOSデバイスにインストールされます。デバイスの登録方法の詳細については、IT管理者またはMDMベンダーに直接お問い合わせください。
コンフィグレーションキー
注意:
以下にあるコンフィグレーションキーの先頭にキータイプ(defaults, overrides)を割り当てる必要があります。
キーがdefaultsで始まる場合、オプションは仕様に従って設定されます。 ただし、AnyDeskクライアントのユーザーも必要に応じて設定を変更できます。
例:
defaults.ad.security.acl_enabled
一方、overridesで始まる場合、AnyDeskクライアントのユーザーは設定を変更できません。
例:
overrides.ad.discovery.hidden
標準版AnyDeskクライアントのデフォルト値は、[Value Possibilities]に太字で示されています。
Configuration Key | Description | Value Type | Value Possibilities |
ad.features.address_book |
クライアントがアドレスブック機能にアクセスできるかどうかを設定します。 trueに設定されている場合、keyの位置に有効なライセンスキーを設定する必要があります。 ad.license.register_key
|
boolean |
false, true |
ad.license.register_key |
my.anydesk.comカスタマーポータルにあるライセンスキー。 | string |
e.g. A1S273JUEKSA87XN |
ad.features.register_alias |
AnyDeskクライアントのインストール後にクライアントがAnyDesk-Aliasを自動的に登録するかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.ui.cfg_enabled |
クライアントがAnyDesk設定にアクセスできるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.ui.cfg_enable_audio |
クライアントがAnyDeskオーディオ設定にアクセスできるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.ui.cfg_enable_connection |
クライアントがAnyDesk接続設定にアクセスできるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.ui.cfg_enable_privacy |
クライアントがAnyDeskプライバシー設定にアクセスできるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.ui.cfg_enable_recording |
クライアントがAnyDeskrレコーディング設定にアクセスできるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.security.auto_disconnect.mode |
自動切断機能を有効にするかどうかを設定します。 | integer |
0: Disabled, 1: Enabled |
ad.security.auto_disconnect.timeout |
着信セッションが自動的に切断されるまでの非アクティブタイムアウト期間を秒単位で設定します。 | integer |
Minimum: 60 |
ad.security.hear_audio |
このAnyDeskクライアントに接続しているクライアントがデバイスの音声出力を聞くことができるかどうかを決定します。 | boolean |
false, true |
ad.security.sysinfo |
このAnyDeskクライアントに接続しているクライアントがデバイスのシステム情報を表示できるかどうかを決定します。 | boolean |
false, true |
ad.security.acl_enabled |
このAnyDeskクライアントでアクセス制御リスト機能を有効にするかどうかを決定します。 | boolean |
false, true |
ad.security.acl_list |
上記で有効にしたアクセス制御リストにあるAnyDesk-IDまたはエイリアスを設定します。 | string |
e.g. 123456789;mycomputer@ad |
ad.discovery.enabled |
クライアントが同じローカルエリアネットワーク上で他のAnyDeskクライアントを見つけることができるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.discovery.hidden |
他のAnyDeskクライアントが同じローカルネットワーク上でこのクライアントを見つけることができるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.input.auto_touch_to_touch_mode |
リモートAndroidデバイスに接続したときにタッチツータッチモードを使用できるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.input.touch_mode |
タッチパッドとタッチモードのどちらを使用するかを設定します。 | integer |
1: Touch, 2: Touchpad |
ad.image.follow_remote_cursor |
リモートマウスカーソルが別のディスプレイに移動したときにビューを自動的に切り替えるかどうかを設定します。 | integer |
0: Disabled 1: Enabled |
ad.image.follow_remote_focus |
リモートフォアグラウンドウィンドウが別のディスプレイにあるときにビューを自動的に切り替えるかどうかを設定します。 | integer |
0: Disabled 1: Enabled |
ad.image.quality_lossless |
このクライアントからの発信セッションがロスレス画像品質の伝送設定を使用するかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.image.quality_preset |
発信セッションの伝送品質を設定します。 | integer |
0: Best quality, 1: Balanced, 2: Optimize reaction time |
ad.image.show_remote_cursor |
リモートカーソルを表示できるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.audio.playback_mode |
接続しているデバイスから音声を聞くことができるかどうかを設定します。 | integer |
0: Disable, 1: Enable |
ad.audio.transmit_mode |
他の人があなたに接続しているときにあなたのデバイスの音声を聞くことができるかどうかを設定します。 | boolean |
0: Disable, 1: Enable |
ad.anynet.direct |
直接接続できるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.anynet.listen_port |
直接接続の着信に対応するリスニングポートを設定します。 | integer |
e.g. 0 |
ad.anynet.proxy.mode |
プロキシモードを設定します。 | integer |
0: Never use a proxy server, 1: Try to detect, 2: Use a specific proxy server |
ad.anynet.proxy.addr |
プロキシアドレスを設定します。 | string |
e.g. 1.1.1.1 |
ad.anynet.proxy.port |
プロキシポートを設定します。 | integer |
e.g. 10000 |
ad.anynet.proxy.auth |
認証クレデンシャルをプロキシに送信する必要があるかどうかを設定します。 | boolean |
false, true |
ad.anynet.proxy.user |
プロキシユーザー名を設定します。 | string |
e.g. myproxyuser |
ad.anynet.proxy.pass_plain |
プロキシパスワードを設定します。 | string |
e.g. myproxypassword |
ad.recording.auto_start.incoming |
他のデバイスがあなたのデバイスに接続すると、自動的に画面の記録を開始します。 | integer |
0: Disabled 1: Enabled |
ad.recording.auto_start.outgoing |
他の人のデバイスに接続すると、画面の記録が自動的に開始されます。 | integer |
0: Disabled 1: Enabled |
ad.session.remember_settings |
クライアントが設定を記憶するかどうかを設定します。(将来同じリモートデバイスに接続するときに、クライアントがプライバシーモードのアクティブ化するなど。) |
boolean |
false, true |